数式列を使うと、RaySheetでExcelと同じ関数や演算子で計算式を使えます。
Salesforceの数式項目とは異なります。数式列はRaySheet独自の計算機能です。
RaySheetの数式列はSalesforceのサーバー上ではなく、ブラウザー上で計算されます。
数式列に設定された数式はRaySheetが管理するビュー定義情報内に保存され、ユーザーがビューを開いたときにブラウザー上で数式が実行されます。ワーク列とは異なり、数式列を追加してもSalesforce上でレコード数分のストレージが増加することはありません。RaySheetの画面上は他のSalesfroceの項目と同様に表示されますが、ブラウザー上での計算結果が表示されているだけのため、Salesforce上のストレージは消費されません。
・ 数式列はブラウザー上での計算結果を表示する機能のため、Salesforceのレポート、標準画面、リストビューなどからは直接参照することができません。計算結果をSalesforceのレポートなどと連携する場合は、数式計算結果を保存する機能を使用してください。
・ 画面に表示されていないレコードは数式の対象にはなりません。
=[取引先名]&" 御中"
を記入し、「OK」をクリックする。
数式列は関連オブジェクトにも追加できます。
数式列を追加する画面で「編集」をクリックすると、「拡張された数式エディター」を使用できます。
「拡張された数式エディター」では項目名や関数名を参照できます。
項目は「現在の行」または「すべての行」を選択できます。「すべての行」は数式のSUMIF関数やAVGIF関数を使って、グループごとの合計値や平均値を計算をするために使用します。「すべての行」では#[金額]のように項目名の先頭にシャープ記号(#)を使うことですべての行を使用します。詳細は集計列を追加するを参照してください。
数式列では次の列型を使用できます。既定はテキストです。
ワーク列との違いとして、数式列では「イメージ」を使用できます。
数式列の列型を変更するには、次の手順を実行します。
数式列の結果に書式設定を使用できます。たとえば「2017/12/31」という結果を「平成29年12月31日」と表示したり、「10000」を「10,000」と表示できます。
書式設定の方法は、項目列の場合と同じです。次のトピックを参照してください。
数式列では、ビューに列として追加されているSalesforceの項目を参照できます。たとえば、「取引先名」項目を参照するには次のように「取引先名」を半角のブラケット(’[‘、’]‘)で囲って数式に記述します。
=SUBSTITUTE([取引先名],"株式会社","㈱")
この数式は「日本株式会社」を「日本㈱」のように省略して表示します。この数式を実行するためには、「取引先名」項目が列としてRaySheetのビューに追加されている必要があります。「取引先名」はSalesforceで定義した項目の表示ラベルです。RaySheetの列のカスタムラベルでは認識されないことに注意してください。
=SUBSTITUTE([!Name],"株式会社","㈱")
API名を使って項目を参照することもできます。この数式は「取引先名」項目をAPI名を使って参照しており、API名で参照するにはブラケット内をエクスクラメーションマーク(’!‘)ではじめます。
数式列では、別の数式列の結果を参照できます。これは、Excelのテーブル数式で他の列の数式の結果を参照できるのと同様です。別の数式列を参照するには、その数式列のラベル(列名)を使用します。
数式列では、ワーク列の結果を参照できます。ワーク列を参照するには、その数式列のラベル(列名)を使用します。
ワーク列は列型が既定で「テキスト」になっています。数値や日付として計算する場合は、ワーク列の列型を変更します。
数式列の並び替えと絞り込みは、Salesforceのサーバー側ではなくブラウザー側で実行されます。このため、Salesforceの項目を並び替える場合と結果が異なる場合があります。
次の図は、左が項目列のドロップダウン、右が数式列のドロップダウンで、違いを示しています。数式列では、現在のページのレコードだけが並び替えおよび絞り込みされるため、「現在のページのみ」という注記が表示されます。
数式列の並び替えと絞り込みの状態は保存されません。ブラウザーでページを再読み込みすると、状態が破棄されます。
数式列では、セルを選択してキーボードのCtrl + Cキーを押下すると数式の結果をクリップボードにコピーできます。セルの文字の一部だけを選択してコピーしたい場合は、数式バーからテキストを部分的に選択してキーボードのCtrl + Cキーを押下します。
数式列はグループ化できません。代わりに、「自動的にセルを結合」を使用してセルを結合できます。
数式では、Excelと同じようにイコール(’=‘)で始めることも、Salesforceの数式項目と同じように’=‘を省略することもできます。どちらの場合でも数式の結果は同じになります。
数式バーには、Excelと異なり、数式列の数式ではなく数式の結果が表示されます。
Excelエクスポートでは、数式列の数式が出力されます。CSVエクスポートでは、数式の結果が出力されます。
数式列をエクスポートするとき、次の3つの関数に注意してください。
数式の計算結果は、デフォルトの設定では画面表示のみです。Salesforce側に保存したい場合は、計算結果保存用の項目を指定することで保存できます。
保存先フィールド指定
「列の設定」画面の「一般設定」タブで保存先の項目を指定します。デフォルトでは何も指定されていません。
保存方法
数式結果を保存する方法は3つあります。
(1) 保存ボタン
編集状態のレコードの数式を保存します。
(2)セル選択時のコンテキストメニュー
数式計算結果と保存先項目の値が異なる場合、対象セルにセルコメントが表示されます。その対象セルを右クリックすると「数式を保存するメニュー」が表示されます。「数式を保存するメニュー」は保存先項目だけを保存します。編集状態のレコードであっても保存されるのは指定した保存先の項目だけであることに注意してください。
(3)列選択時のコンテキストメニュー
数式計算結果と保存先項目の値が異なる場合、対象セルにセルコメントが表示されます。その数式列の列ヘッダーを右クリックすると「数式を保存するメニュー」が表示されます。「数式を保存するメニュー」は表示されている1ページ内の全レコードに対して保存先項目だけを保存します。
保存方法 | 右クリックの場所 | 保存対象レコード | 保存対象列 |
---|---|---|---|
保存ボタン | - | 保存対象レコード(編集レコード) | 全列 |
コンテキストメニュー(右クリックによる数式を保存) | 選択セル | 選択行 | 選択列 |
コンテキストメニュー(右クリックによる数式を保存) | 列 | 表示されている1ページ内の全レコード | 選択列 |
RaySheetの数式列ではルックアップ列はNAME項目にカッコ付きのIDが付与された値になります。例えば、NAME項目が「メシウス株式会社」でIDが「0012800000jKyEcAAK」の場合の取引先のルックアップ列の値は以下のようになります。
そのため、NAME項目だけを使用したい場合やIDだけを使用したい場合は工夫が必要であり、以下のような数式を使用します。
Excelエクスポートを使用する場合はさらに工夫が必要です。RaySheetでの値とExcelエクスポート後の値が異なり、IDがなくなります。上記の例の場合では以下のような値になります。
RaySheetとExcelエクスポート後のどちらでもNAME項目だけを使用したい場合は、以下のような数式を使用します。
=[名前]
」としても値を参照できません。「=[取引先名]
」と記述します。=SUM([単価]:[金額])
」=SUM([単価],[数量],[金額])
」