フォルダーモードへ移行する

このページの内容はSalesforceのシステム管理者を対象としています。

オブジェクトモードからフォルダーモード」へ切り替えるには移行作業が必要です。オブジェクトモードで使用していたビューはフォルダーモードでは使用できません。オブジェクトモードとフォルダーモードのビューは独立しています。そのため、もし移行作業をせずにフォルダーモードへ切り替えるとビューが1つもない状態になります。オブジェクトモードで使用していたビューを引き続きフォルダーモードで使用するにはビューを移行する必要があります。

ディスプレイモード間でビューは独立しているため、移行作業を行ってもオブジェクトモードのビューは消えず影響がありません。何らかの理由により、移行作業を中断する必要がある場合は、フォルダーモードからオブジェクトモードへ戻すだけでオブジェクトモードでの運用を続けることができます。

移行機能

RaySheetではオブジェクトモードのビューをフォルダーモードに移行する機能があります。「RaySheet 設定」画面から移行機能を実行することができます。

移行機能ではオブジェクトモード用に存在しているビューをフォルダーモード用にコピーを行います。

移行する内容 詳細
ビュー名 同じ名前になります。
ビューの内容 列項目やフィルターなどのビューの内容そのものは同じ内容になります。
フォルダー ビューの対象オブジェクトと同名のフォルダーが自動的に作られ、そのフォルダー下に配置されます。
ビューID 移行元とは異なるIDになります。ビューの実体はフォルダーモードとオブジェクトモードで異なるためです。移行機能実行時には移行元と移行先のIDをマッピングした移行レポートを作成することもできます。
ビュー所有者 同じ所有者になります。
共有状態 共有状態は移行されません。すべて個人用のビューになります。

この移行機能によってオブジェクトモードで使用していた移行元ビューに変更が加わることはありません。

移行機能実行時には移行元と移行先のビューIDをマッピングした移行レポートを作成することもできます。下記のチェックボックスをつけて実行することで作成されます。

移行レポートは移行したビューを一括削除する場合に使用します。そのため移行レポートは作成して保存しておくことを推奨します。

移行で考慮すべき点

移行実行時には「ビューの共有状態」と「どこでもView」、「Salesforceアカウントが無効化されたユーザーを所有者としたビュー」について考慮する必要があります。

ビューの共有状態:
ビューの共有状態は移行されません。そのため、移行機能実行後に手動で共有を設定しなおす必要があります。
また、オブジェクトモードとフォルダーモードの違いの1つとしてビューの共有単位が異なります。移行実行前に共有ビューの管理者を決めて、共有ビューの所有者をその管理者に集約しておくことを推奨します。詳しくは「事前に共有ビューを整理する」を参照してください。

どこでもView:
移行機能を実行するとフォルダーモード用のビューが作成され、ビューIDが変わります。そのため「どこでもview」を利用しているVisualforceページのソースコードのビューIDをすべて書き換える必要があります。移行機能実行時に移行元と移行先のビューIDをマッピングしたCSVファイルを作成することができますので、このCSVファイルをもとに書き換える必要があります。

Salesforceアカウントが無効化されたユーザーを所有者としたビュー:
Salesforceアカウントが無効化されたユーザーを所有者としたビューは基本的には移行されず、共有ビューのみ移行機能実行者を所有者として移行されます。詳細は「Salesforceアカウントが無効化されたユーザーを所有者としたビューの取り扱い」を参照してください。

移行手順

  1. 事前に共有ビューを整理する。共有ビューを多用している場合は事前の整理を強く推奨しています。
  2. 「移行する」リンクをクリックし移行機能を実行する。 「移行する」リンクをクリックすると下記のような画面が表示される。ビューIDマッピング用の移行レポートが必要な場合はチェックボックスをつけて実行する。
  3. 必要に応じて、不要なフォルダーと不要なビューを削除する。オブジェクトモードで各オブジェクトのビューを一度でも表示しことがある場合「既定のビュー」などユーザーが存在を意識していないビューも作成されており、それらのビューも移行されます。この作業はRaySheetの全ユーザーが必要な作業であり、個々に作業する必要があります。
  4. 必要に応じて、フォルダーを整理する。例えばオブジェクトモードで「取引先」オブジェクトと「取引先責任者」オブジェクトのビューを使用していた場合、「取引先」フォルダーと「取引先責任者」フォルダーが作成されます。「顧客情報」というフォルダーを作成し一つのフォルダーにビューをまとめることができます。この作業はRaySheetの全ユーザーが必要な作業であり、個々に作業する必要があります。
  5. 必要に応じて、フォルダーに共有を設定する。この作業は共有フォルダーを利用するユーザーが必要な作業であり、個々に作業する必要があります。
  6. どこでもview」を利用しているVisualforceページのソースコードを修正する。「RaySheetPage」を使用している場合は、設定を変更する。

大規模でRaySheetを利用しているユーザーやビューの共有を多用しているユーザーはFull Sandboxなどで同じ手順をシミュレーションすることを推奨しています。

事前に共有ビューを整理する

オブジェクトモードとフォルダーモードの違いの1つとしてビューの共有単位が異なります。フォルダーモードではビューではなくフォルダーが共有の単位となります。そのため、オブジェクトモードで様々な所有者が共有ビューを作成していた場合、フォルダーモードでも同じ運用をしてしまうと所有者の数だけ共有フォルダーが作成されてしまいます。

例として3人がそれぞれビューを共有する場合と共有ビューを整理し1人がビューを共有した場合、移行機能を実行したあとに作成されるフォルダーの違いを示します。

共有ビューの共有状態:
3人の営業担当「葡萄太郎」「葡萄次郎」「葡萄三郎」がそれぞれの商談を社内に共有するために共有ビューを作成しています。オブジェクトモードでは以下のように表示されます。

3人がそれぞれ共有した場合:
上記で例としてあげている3つの共有ビューを、移行機能によってフォルダーモードにコピーし、それぞれがビューを再共有するとフォルダーモードでは以下のようになります。それぞれが共有しているのでそれぞれが共有している「商談」フォルダーが3つ作成されることになります。

共有ビューを整理し1人がビューを共有した場合:
今度は上記で例としてあげている3つの共有ビューを、移行前に整理し1人がビューを共有するとフォルダーモードでは以下のようになります。「商談」フォルダーが1つになります。

このようにフォルダーが複数になり管理が煩雑になってしまうことを防ぐため、移行実行前に共有フォルダーの管理者に共有ビューの所有者を移すことを推奨しています。以下の手順で事前にビューを整理してください。

  1. 共有フォルダーの管理者を決める。
  2. 共有ビューを共有フォルダーの管理者に所有権を移す

事前にビューを整理した後、移行手順に従って移行の実行と共有の再設定を行ってください。

Salesforceアカウントが無効化されたユーザーを所有者としたビューの取り扱い

Salesforceアカウントが無効化されたユーザーを所有者としたビューが組織に存在する場合、移行されるビューと移行されないビューがあります。

ビュー 詳細
共有ビュー ビューは移行されます。所有者は移行機能実行者となり、共有状態は移行されません。対象オブジェクトと同名のフォルダーに無効化されたユーザーの名前が付加されたフォルダーが自動的に作られ、そのフォルダー下にビューが配置されます。
個人ビュー ビューは移行されません。

注意事項

  • フォルダーモードからオブジェクトモードへの移行機能はありません。そのため、フォルダーモードで行ったビューの作成や変更などをオブジェクトモードのビューへ反映することはできません。
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